2009年 05月 05日
しばしの別れじゃ、ウメ |
墓の周りをこぎれいに整えたら、春に花を咲かせる常緑樹で、今ちょうど挿し木をしているヤマツツジやヤマボウシがうまく発根したら、植えるつもりです。
約束通り、ウメがよく泳いだ海、散歩コースだった港が見渡せる場所に
墓を作りました。ウメが私と7年間一緒に生活した家も見えます。骨の残りは海に流してあげました<『きょう、お前の骨を墓に納めた。動物用の火葬場では人間のように骨を入れるたの箱を用意してくれない。しかたないのでお前の骨はずーっと菓子折りの空き箱の中に入れておいた。空き箱じゃちょっとかわいそうかなと思い、ホームセンターで材料を調達して「骨入れ」を作り始めたけど完成しなかった。完成しないうちに納骨の儀がやってきた。許せ、ウメ。
私は一向に構わないのだけれど、お前と同じ墓にはいるわけにもいかないので、ume家のものとは違う、別あつらえの墓を作った。結構立派になったよ。私が入るであろうume家の墓とは10mくらいしか離れていないからいつでも遊びにきてくれ。生前は、お前のことを「芸無し!」と罵ったり、食いすぎで太ったお前に「デブ!」と差別語を放ったり、散歩も思う存分と言うほどは付き合ってあげられなかったし良い飼い主じゃーなかったよな。ごめんなウメ。
ume家は代々門徒だ。犬にも信仰の自由があるかどうかわからないけれど面倒だからお前も門徒として旅立っていってくれ。法名は本来なら生前につけるべきだということなのであえてつけない。信心深くない私は魂の存在もUFOも信じない。イワシの頭もクルーンも信じない。肉体が滅びれば無になり土に還っていく。ただそれだけのことだと思っていた。魂だの霊だのというものがあるとかないとか考えたこともなかった。でも、何にもなくなってしまうと思うとやっぱり寂しい。死んでも魂がどこかにいた方が気持ちが救われる。魂の定義はともかく、私はいま、俄か仕立ての「魂存在論者」になった。こんな呼びかけも魂の存在を信じれば出来るしね。お前は今、みつきさんが教えてくれた虹の橋でたらふくりんごを喰らっていることと思う。そんなに遠くない将来には私もそこへ行くから、もう少し待っててくれ。私がそっちへ行くまでには将棋くらい覚えておいてくれ。いっしょに指そうぜ。長々と話していると未練が残るからこの辺にしておく。私は今、お前が考えているよりずーっと悲しく、さびしい思いをしている。今は一年中で一番好い季節だ。私と同年の忌野清志郎がきょう亡くなった。さようなら、ウメ。いずれそのうちな。 南無阿弥陀仏
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by umetec1910
| 2009-05-05 08:28